社会人こそ「高校の学び直し」を──これからの時代に必要な考える力を育む
- Morimoto

- 10月12日
- 読了時間: 5分
更新日:10月18日

「英語が読めない」「数字が苦手」「高校で習ったこと、もう忘れてしまった」──
社会に出てから、そんな壁にぶつかった経験はありませんか?
近年、「高校の学び直し」をする社会人が急増しています。
背景には、AI時代のスキル再構築(リスキリング)や、再就職・転職を見据えた「リカレント教育」への関心の高まりがあります。
本記事では、「高校 学び直し 社会人」というテーマのもと、
・なぜ今、学び直しが注目されているのか
・どうやって高校レベルの学力を取り戻すのか
・忙しい社会人でも続けられる勉強法
を具体的に紹介していきます。
1. なぜ社会人に「高校の学び直し」が必要なのか

社会に出て数年経つと、「勉強」よりも「実務」が中心になります。しかし仕事を通じて、意外と基礎学力の不足を痛感する人は多いものです。
たとえば──
エクセルの関数や見積書の理解で「数学の比や割合」がわからない
契約書の文言を読んでも意味が取りにくい(国語力不足)
海外の取引先メールを自動翻訳に頼りきり(英語力の欠如)
こうした課題の根本には「高校で学ぶべき基礎」が抜け落ちていることが少なくありません。特にコロナ禍以降、社会のデジタル化や業務の多様化が進み、「学び直し」を前提にキャリアを積む時代になっています。
2. 「高校の学び直し」はキャリアアップにも直結する

文部科学省も推進している「リカレント教育」は、社会人が再び学ぶことを制度的に支える仕組みです。
たとえば大学の夜間講座や、オンラインで受講できる高卒認定講座、職業訓練校などもこの枠組みに含まれます。
しかし、「高校レベルの学び直し」こそ、実はその第一歩です。基礎学力が整えば、次のような変化が期待できます。
論理的思考力の向上(数学):数字に強くなり、企画書・資料作成もスムーズに
読解力・表現力の強化(国語):上司や顧客への報告が明確になる
情報処理スキルの基盤(理科・情報):データ活用やAI理解の土台に
国際感覚の獲得(英語・社会):海外ビジネスにも対応できる柔軟さ
つまり、学び直しは“資格取得の前段階”ではなく、“キャリアの再設計”につながる投資になります。
3. 忙しい社会人におすすめの「高校学び直し」方法4選
① NHK高校講座(無料で基礎から)
NHKが配信している「高校講座」は、主要教科すべてを20分前後の動画で学べる教材。
社会人にも人気で、「通勤時間や昼休みに観るだけでも効果がある」と評判です。基礎を思い出すには最適で、すべて無料。視聴後にネット上で確認問題も解けます。
② スタディサプリ中学・高校講座
リクルートが提供する映像授業サービス。中学・高校の全科目をカバーしており、社会人の“やり直し勉強”にも対応。
スマホ一つで完結し、解説も非常にわかりやすいのが特徴です。「家に帰ると疲れて机に向かえない」という人でも、ベッドで視聴して学習可能です。
③ 通信制高校・高卒認定コース
基礎からじっくりやり直したい場合、通信制高校や高卒認定(旧大検)コースを活用する方法もあります。
最近では社会人向け夜間クラスやオンライン学習中心のスクールも多く、働きながら卒業資格を取る人も増えています。年齢制限はなく、40代・50代の受講生も珍しくありません。
④ 家庭教師・個別指導でサポートを受ける
「独学だと続かない」という人には、社会人対応の個別指導塾やオンライン家庭教師もおすすめです。
特に、教育経験のあるベテラン講師が指導するサービスなら、不登校経験やブランクにも理解があり、ペースを合わせてもらえます。レンタルスペースなどを利用すれば、自宅以外で集中して学ぶことも可能です。
当塾LTLスクールでは「社会人コース」を設けており、すでに多くの社会人の方にご利用いただいています。
ベテラン講師が、対面またはオンラインで全教科を丁寧にサポートします。しっかりと学び直したい方は、ぜひご検討ください。
4. 続けるためのコツ:「学生時代の勉強」と「社会人の学び」は違う
多くの人が途中で挫折する理由は、学生時代の勉強スタイルをそのまま持ち込んでしまうことにあります。
社会人が勉強を続けるには、次の3つを意識しましょう。
① 「長時間」より「毎日10分」
一度に何時間も机に向かう必要はありません。1日10分でも毎日続けるほうが記憶が定着します。通勤・昼休み・寝る前など、スキマ時間を「固定化」するのがコツです。
② 「目的」を明確にする
「資格を取りたい」でも「苦手を克服したい」でも構いません。目的があれば、勉強を“習慣”に変えやすくなります。学び直しノートを作り、「今日やったこと」を簡単にメモするのも効果的です。
③ 「完璧を求めない」
社会人の学び直しにおいて、最も大切なのは「やめないこと」。疲れて見逃した日があっても、自分を責めずに翌日再開すれば大丈夫です。“止まらない学び”こそ最大の成果です。
5. 学び直しを支える公的支援制度
学び直しには費用がかかりますが、国や自治体の支援制度を活用すれば負担を大幅に減らせます。
教育訓練給付金(厚生労働省) 指定講座を修了すると、受講費用の20〜70%が支給されます。
高等職業訓練促進給付金(自治体) シングルマザー・ファザー向け。月10万円の支援も。
公的職業訓練(ハロートレーニング) 雇用保険の対象外でも、一定条件で無料受講+月10万円支給が可能。
いずれも厚労省・文科省・自治体サイトで申請方法が公開されています。「学びたいけどお金が不安…」という人は、まず支援情報を調べてみましょう。
6. 学び直しで得られる“自信”は一生もの
高校の学び直しは、「もう一度受験をする」という話ではありません。自分の人生をもう一段階レベルアップさせる“再起動ボタン”のようなものです。
会話で「知らない」が減り、議論に参加できる
子どもの勉強を教えられるようになる
新しい資格やキャリアに挑戦できる
こうした変化が、自信を取り戻し、次の一歩につながります。
まとめ:学び直しに「遅すぎる」はない
社会人になってからの「高校の学び直し」は、キャリアアップにも生活の質向上にも直結します。NHK講座やスタディサプリなどの無料・低額教材、通信制高校、支援金制度を組み合わせれば、誰でも今日から始められます。
大切なのは、「また勉強してみよう」と思った今の気持ちを行動に変えること。人生100年時代です。いまからでもチャレンジしてみましょう。


