なぜ「やらされる勉強」は成果につながらないのか?
- Morimoto
- 4月21日
- 読了時間: 4分

こんにちは、LTLスクール講師の森本です。当塾のブログをご覧いただきありがとうございます。
今回の記事テーマはやらされる勉強が成果につながりにくい..言い換えれば長続きしない理由です。特に中学受験する子供や成績が気になりだす中学生の親御さんがあせってしまうことが多いと思います。
しかしながら、主体性のない子供に勉強させることは子供の勉強嫌いにつながり、かえって逆効果になってしまうこともあります。今回はその危険性とどうすれば子供に主体性を持ってもらえるかについて投稿させていただきます。
親が子供に勉強させる危険性
親が子供に「勉強しなさい」とプレッシャーをかけてしまうと以下のような危険性があります。
・勉強=嫌なこと、というイメージが定着する
・他責思考に陥る
・「自分は勉強ができない」と思うようになる
勉強=嫌なこと、というイメージが定着してしまうと、子どもは学ぶことに対して前向きな気持ちを持てなくなります。
本来、知ること・できるようになることは楽しいはずなのに、「やらされている」という意識が強まると、その楽しさに気づく余裕さえ奪われてしまうのです。
親が毎日のように「勉強しなさい」と言い続けることで、子どもは「勉強は親に言われてやるもの」と捉えるようになります。
すると、自分から計画を立てたり、わからないところを自力で克服しようとしたりする「主体性」が育ちにくくなります。やがて、テストの点数が悪かったときも「先生の教え方が悪い」「問題が難しすぎる」と他人や環境のせいにするようになり、物事を自分ごととして捉えられなくなってしまう可能性があります。
さらに深刻なのは、「自分は勉強ができない」という思い込みにとらわれてしまうことです。
やらされている状態での勉強は、理解の深まりも浅く、結果が出にくいものです。それなのに「頑張ったのに点が取れなかった」と感じると、子どもは「自分には才能がないんだ」と早々に結論づけてしまいがちです。これが積み重なると、勉強に対する苦手意識や無力感につながり、「どうせやってもムダ」と思い込むようになります。
こうした悪循環を防ぐためにも、子どもが「自分の意志で勉強する」環境を整えることが大切です。親ができるのは、指示ではなく応援をすること。勉強を押し付けるのではなく、学ぶ楽しさや達成感に気づけるような声かけやサポートを意識することで、子どもは少しずつ自分の力で動き始めます。
子供がリアリティを持って想像できるのは数か月先

それでは子供に主体性を持たせるにはどうすればいいでしょうか?
それを考えるうえで大切なのは「子供がリアリティを持って想像できるのはせいぜい数か月先」ということです。
我々大人は彼らよりも長い時間を生きているので、将来のこともリアリティをもって想像できますし、これまでの経験から積み重ねの重要性を理解しています。しかし、子供はそうではありません。
そのため、「将来○○になるために」と子供をモチベートするのではなく、コミュニケーションをとって短期的な目標に向かわせることが大切です。
「主体性」をもたせることが最も大事
子どもに主体性を持たせるには、まず「自分で決めた」という感覚を持たせることが大切です。
どんなに親が良かれと思って与えた学習計画や目標であっても、本人が納得していないものは「やらされる勉強」になってしまいます。逆に、自分で「この問題集をやってみよう」「次のテストで○点を目指そう」と決めたことであれば、多少の負荷があっても前向きに取り組めるようになります。
そのためには、親がまず「勉強を管理する立場」から「子どもの考えを引き出す支援者」へとスタンスを変えることが大切です。
親がサポートし自分で考え動く癖がつくと、子ども自身が「考える→決める→やってみる→ふり返る」というサイクルを回せるようになっていきます。最初は時間がかかるかもしれませんが、ここを丁寧に育てていくことが、勉強への前向きな姿勢をつくる最大の近道になります。